開催日時 | 13:00 〜 16:30 |
定員 | 100名 |
会費 | 会員無料、非会員500円(茶話会参加費を含む)円 |
場所 | 北海道札幌市東区北12条東7丁目1-15 札幌大谷大学セレスタ札幌キャンパス ※東豊線「東区役所前」4番出口直結 |
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気になるリストに追加ビジョン5-16: ALTと日本人教員の協力と協働の質的向上を目指して」
小学校での英語の教科化を4年後にひかえ、本研究会では、小学校での英語授業を中心に、小中高大のすべてのレベルにおけるALTの意義やあり方を考えます。
教科化で英語スキルの習得が目標となることで、現場でALTが果たす役割はこれまで以上に重要になるでしょう。ALTの多くが英語教育を専門とするわけでも、教員としての知識や経験があるわけでもない中で、彼らをどう活用し、彼らとどう協働していくかが、日本人教員にとってはますます大きな問題になっていくでしょう。しかし、ALTへの丸投げやALTと日本人教員間のニーズのずれといった状況がいまだに存在します。そうした状況をこれ以上放置し続けないために、個人レベルで一人一人が教室現場でできることは何か。また、学会のような横のつながりを生かしてできることは何なのか。これらの問いかけに、忌憚のない意見交換や議論、また、教材や活動案の共有などを通して具体的な答えを見つけていこうと考えています。
ネイティブ教員と日本人教員がどのような働きをすれば、学校教育において学習者の英語習得に最大効果をもたらすことができるのかという問いかけは、小学校に留まらず、大学に至る全てのレベルにおける重要なテーマです。“実用”を軸として小中高大の連携を目指す本学会は、今回の研究会で、この問題に真っ向から取り組んでいきたいと考えています。
この問題に大きな関心や不安をお持ちの方々、また、現場で奮闘しておられる方々の参加を求めます。お誘い合わせの上、ぜひお越しください。
日 時: 2016年11月5日(土) 受付:12:30~
研究会 午後1:00~4:30
茶話会 午後4:30~5:30(研究会会場にて)
場 所: 札幌大谷大学 セレスタ札幌キャンパス
※東豊線「東区役所前」4番出口直結
札幌市東区北12条東7丁目1-15
セレスタ札幌2階(事務室): 011-792-0263
参加費: SPELT会員 無料(非会員は500円)※茶話会参加費は無料
申込み: ウェブ上の参加申込みサイトからの事前申込みをお願いします。
http://spelt.main.jp/information_kenkyukai.html
プログラム
13:00-13:10 開会。会長挨拶。基調講演者紹介。
13:10-14:20 基調講演: 「ALTとJTE が一緒に教える授業で効果的なチームティーチングを実現するための方略」(60分講演、10分質疑応答)
14:20-14:30 休憩
14:30-14:55 研究発表1本: 「幼稚園における早期英語教育導入時のALTの役割について」(20分発表、5分質疑応答)
15:00-16:30 フォーラム: 「ALTと日本人教員の協力と協働の質的向上を目指して」
16:30 閉会
16:30-17:30 茶話会(場合によっては、この時間を使ってフォーラムを延長する)
■基調講演■
佐藤ケイト氏(Kate J. M. Sato)
札幌学院大学人文学部英語英人文学科 講師
演題:「ALTとJTE が一緒に教える授業で効果的なチームティーチングを実現するための方略」
言語: 日本語
概要:
平成25年度には、日本国内に12,613名のALTが働き、そのうちの半数以上 (7735人)は小学校で教えていました。ALTに関しては様々な事情があり、65カ国の国籍の教員が様々なルートを通して採用されています。さらに、各ALTによって勤務形態も様々で、1つの学校だけを担当する、複数校を担当する、または年に1回しか学校に行かないというケースなどがあります。様々な文化的背景や勤務条件等が、チームティーチングにおけるALTと外国語活動専任教員に多大な課題をもたらしており、それらの課題は双方にとっての悩みとなり、議論を呼んでいます。本講演では、両者が抱えるいくつかの問題を簡単に取り上げ、それらの問題には複雑な要素があるという理由から、提示される対策が問題解決には至っていない現状を紹介します。そして、従来とは異なる視点と、外国人教員として20年 以上にわたり日本に住んできた経験から現状の全体像を考察し、日本人教員と外国人教員が協働する際に直面する課題を解決できるような基礎的かつ実践的なアドバイスを提示し、それによって現状が改善され、双方が新たなスタートラインに立てるようになることを目的とします。
講師略歴: ケイト佐藤氏は、1989年にEFL(外国語としての英語)教員となり、2年後の1991年に初来日しました。JETプログラムの高等学校ALT教員として4年を過ごした後、一時帰国。再来日後の2002年には、北海道の子どもたちのための英語教育を進展させたいという思いから、生後間もない幼児から12歳までの児童を対象にイマージョン方式の幼稚園教育を提供するKitopia English School(キトピア英語学校)を設立しました。現在は、札幌学院大学こども発達学科に所属し、1、2年次の学生たちに独自のユニークなカリキュラムを通して英語指導の方法論を教えています。「教育リーダーシップ学」修士(MSc)から幼児音楽教育者としての資格(Kindermusikプログラム認定教員)に至る幅広い知識と経験によって、日本の公立学校のあらゆるレベルで日本人教師との効果的なチームティーチングを実現してきました。
■研究発表■
山崎秀樹氏
北海道千歳高等学校
「幼稚園における早期英語教育導入時のALTの役割について」
この発表は、幼稚園に勤務する外国語指導助手(ALT)が、スタッフ、保護者を含めた英語教育環境とどうかかわり、幼稚園教育が目指す「5領域」(「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」)を伸ばす活動にどのような効果をもたらすかを報告するものです。
これまで一切英語教育を導入していなかったある幼稚園が、今年度から3人の外国語指導助手(ALT)を雇用しました。週5日、朝から放課まで、この幼稚園の特徴である野外活動や製作など、遊びを通した学習活動にALTによる英語教育を加えたものですが、特別に英語を教える時間を設定していません。園児は英語しか話さないALTと遊びを通して自然に英語を学ぶ環境にあります。その中でALTは、どのように幼稚園の教育活動やスタッフと関わり、よりよい英語教育環境のために何をすることが求められているのかを、ALTおよび幼稚園教諭等のスタッフ、そして保護者への質問紙調査、インタビュー調査の結果を通して考察します。
■SPELTフォーラム■
フォーラムタイトル「ALTと日本人教員の協力と協働の質的向上を目指して」
1. パネリスト(敬称略): 佐藤ケイト(大学・高校)、平澤健一(小学校)、Ian McMurray(中学校)、山崎秀樹(高校)
進行役(moderator): 三浦寛子(北海道科学大学)
2. 目的と目標:
文科省が描く理想とは裏腹に、初等教育では、英語が専門ではない担任教員の多くが、ALTに何をどう頼めばよいのかという問題に悩み、結局《丸投げ》を良しとせざるを得ない状況に追い込まれています。中等教育では、コミュニケーション重視の英語教育と受験のための英語教育の狭間で、英語を専門とする日本人教員が、ALTの取り扱いに苦心し続けています。日本人教員がこのように苦悩する一方で、ALTは、授業の目標やALTの役割をはっきりと伝えてもらえないまま授業を行うことや、ALTにしかできないことがあるはずなのに、それをやらせてもらえず、かえって邪魔者扱いを受けているとさえ感じる現実に思い悩んでいます。両者ともに《出口なし》に見えるこの問題に解決の糸口を見出すこと――それがこのフォーラムの目的であり、その解決の糸口として、明日からできることは具体的に何なのかを、フォーラム参加者がつかんで帰れるようにすることがこのフォーラムの目標です。
3. フォーラムの流れ:
1.佐藤ケイト氏以外のパネリスト3人が5分くらいずつで、個々のALT環境と、その環境下でどのような課題、ニーズがあるのかをまとめて発表。
2.その後、佐藤ケイト氏から、パネリストによって提示された問題を解決するための方向性を、基調講演での主張に沿って、10分程度で提案してもらう。
3.それに対してパネリスト3名が応答や質問を行う。
4.その後、上の1.~3.の議論にフロアが加わる。フロアからもパネリストにいろいろな質問をしてもらいながら議論を進めていく※。
5.議論※の中で「こんな活動はどうだろう」というような具体的な活動案が浮上してきた場合、実際にはどんなふうになるのか、その場でネイティブとJLTが実際にやってみることもあるかもしれない。
6.パネリストが2分ずつくらいまとめのコメントをして終了する。
※事前にパネリストや役員及びMLのLETSメンバーなどから、「ALTとJTEのTTで協力・協働できた授業活動」や、「ALTとJTEでTTを円滑に進められた事例を振り返っての考察(心がけ、工夫、苦労など)」などの事例報告や活動案を募り、討論資料・参考資料として参加者に配布する。
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