1音でも、立派な楽曲 ~『笛星人』を使って、子どもたちの気持ちに添ったリコーダー指導を~
1.[シ] だから《簡単!》と思っていませんか? そこにはリコーダー指導の基本が、いっぱい
詰まっているのです。3年生のリコーダー指導は、「種まき」です。6年生での「開花」に
向けて、じっくりと取り組んでほしいものです。
2.《音で我苦しむ》から《音で楽しむ》を3年生に!.........そんな導入指導を。
3.《リコーダーの導入指導は難しい!》、《これは、間違い》です!
また、《最初は[シ]だから簡単!》、《これも、間違い》です!
それを明らかにして、その方法をお話ししたのが、8/5の講習会でした。
4.私・笛星人の大切にしている指導に当たっての3本柱があります。
[シ] から、3年生にリコーダーを吹く楽しさ・面白さ・やりがいを体験させるために、
知ってほしい事です。
①3年生の気持ち.........《吹けそう→吹けた→もっと吹きたいな》
②指導者のスタンス........ゆっくり(カリキュラム)・しっかり(基礎力)・たっぷり(教材)
③指導の基本.....................仲良し(取り扱い)⇒おしゃべり(タンギング)⇒遊ぶ(吹く)
5.上記の説明の後、講習を進めて行きました。以下は、何人かの受講者の感想をまとめました。
①今回は「笛星人」を全曲吹こう!という事で、3年生の苦労を理解するためか、
ソプラノリコーダーの倍の大きさのテナーリコーダーが用意されました。初めての
挑戦でしたが、出来ないときに3年生の小さな指での苦労が理解できました。
[シ]だけの曲が3曲もあり、指使いの簡単な時にタンギングを徹底して身に
つけること、それも、遊びの中で楽しく面白く、ゲームのようにグループで
練習する方法を具体的に学びました。
②タンギングが出来てくると、音の数も少しずつ増えていき、運指の問題も出てきます。
『笛星人』は、大勢の子どもたちの演奏を録音し、そのつまづきを調べ、無理のない
カリキュラムで構成されているとの事です。1音だけの曲や音の数が少なくても
ピアノ伴奏が華やかになっているので大曲を吹いた気分になります。3年生の繰り返し
練習では、CD[デジタル笛星人]を使うと、ノリノリで盛り上がるように思います。
アニメっぽい曲・叙情的な曲・可愛い曲など、子どもたちの感性にぴったりの曲を
吹きながら音を覚えていき、3年生がリコーダーに夢中になるように作られている
のだと強く思いました。
③[シ]1音だけの曲でも、魅力的な題名がつけられ、子どもたちの興味や想像力を
膨らませるように工夫されています。そして、講習では、その曲を何回吹いても
飽きない展開の方法を教えてもらいました。とかく、カリキュラムに沿って、
どんどん音を増やしていく指導になりがちですが、ゆっくり進み、しっかり基礎を
身につけて、吹ける喜びを3年生が感じる指導法を教えてもらった講習でした。
6.8/5の講習の一部と受講者の感想です。疑問な点などあれば、笛星人のHPから
お尋ね下さい。
投稿: 北村 俊彦