2025.6.14松ぼっくりの会例会報告
2025.6.14(土)松ぼっくりの会例会報告
【島田市で開催】
1.近況報告
2.チーム担任制について
→島田市で今年から始められたチーム担任制について現場の教員が戸惑っている感じ。
→3クラスの授業があり、名札がないのでなかなか名前が覚えられない。頭がごちゃごちゃ。どうしていいかわからない。
→学校便りには様々なメリットが示されているが、働き方改革から導入された面もあるのでは?→先進校の事例が紹介されているが、研究指定校では良かった事しか実績として表に出てこない。デメリットが何かわからず、デメリットに対する対策も立てられていない感じ。→子どもへの声かけが増えるとか、子どもが安心するとか、教員一人ひとりの強みが発揮しやすくなるとかのメリットは全部「ノー」。→チーム担任制を導入すると、大人の指示を待つことなく子どもが主体的になるという理屈が全くわからない。
→保護者の反応はどうだろう?そのうち批判が来るのでは。
→子どもと担任との関係が希薄になる。
→授業の進み具合を揃えるのが大変。
→ 2週間でローテーションするとあるが、子どもが抱えている問題は2週間で解決するのか?たらい回しにされる事は無いのか?
→荒れたクラスに力のある先生が入れるので落ち着く面はあるかも。子どもにとっては誰か相談しやすい先生がいるかも。
→今の学校現場では担任同士の連携の時間が取れず難しい。
→学級集団づくりの視点が感じられない。→中学校でも学年会議で各学級の様子を交流したいが、当面の学年業務が山盛りで時間が取れないことが多い。
→チームで会議をする時間が取れないので、声の大きい人が全部決めることになりがち。
→授業でのトラブルの報告は誰にする?担任が3人いたら全員にする?いちいちできない。
3. 教育DXの状況
→教室のその場にいる子と直接話さないで、わざわざ画面に向かってチャットで意見交換させている。
→県の指導主事は「各教科の学びの過程を大切に」と言うが、吉田町には「学びの探究サイクル」が決められている。とても窮屈。
→教員のチャットは今年度は27本あり、開けていないものがあると赤字で残るので、時間をとって開かないといけない。→情報化社会と言うが追いまくられている感じ。→チャットを既読にすると返事が来る。「見た」という証拠にはなる。
→連絡事項はチャットで済ませる。チャット以外のことを直接対話する。教員同士の対話は少なくなってきた。
→吉田町はミライシードというアプリで4年間やってきた。問題を解くとメダルが貯まる。内容が悪くなければ、AIドリルで時間を有効活用できる。自分のペースでできるところも良い。
→家庭学習を子ども任せにしてあるが、本当に大丈夫かと保護者から言われている。→「苦情には説明していくしかない」と言われた。
→小学校1年生の女性担任が探究サイクル実践を精力的に行っている。これを研修主任が若手講師に推奨している。→「今、ガンガン言ってます」「はい、できたら何しますか?」「できたら見せ合いましょう」=「子どもを忙しくする」「学びで忙しい授業」「スピード感」がキーワード。
→スピードに振り回されたくない。特に支援学級。→「支援学級だけ特別扱い」→これは1年の発達に合った授業なのか?
→現在2年生からPC持ち帰りになっているが、これを一年生からにしたい様子。
→生徒の主体性を引き出すために「足場を外した授業」が要請されている。小学校1年生でも。
→女性担任は、自由進度学習を目指して「一年生から子どもに任せなきゃダメ」と言っている。
→女性、担任の「A のヤツ(優等生)とCのヤツ(劣等生)を見つける」という言い回しにとても違和感がある。
→「学びで忙しい」は、研修校(静岡安東小学校)でもてはやされている。子どもたちは楽しんでいるのではなく、先生より早く言えばいいという雰囲気。
→「去年より借りる本が400冊減っている」と学校図書館司書に言われた。朝読書でテコ入れしてかなり回復。
→「去年より落ち着いていない」と校長も言っていた。廊下を走りまわっている。子どもが目立つ。→高学年でも、遊び足りていないのかもしれない。
→通級指導教室の子どもが「勉強がわからない」「探究サイクルは嫌なんです」と言っていた。探究サイクルは知識が身についていない子どもを放置していることにならないか。
→「授業に乗れない」と言ったら、通級指導教室に回された。それで良いのか?
→STEAM教育など「役に立つ」勉強だけする、という発想が短絡的。2000年以上前から研究が始まった数学の素数論が20世紀で初めて暗号に役立ったように、長いスパンで考える必要がある。
→「選択と集中」のキャッチフレーズで、大学では文系学問軽視や研究者が「いかに役立つ研究か」を書類で整えないと予算が下りないので研究時間が目減りする問題が起きているが、それが小中学校まで降りてきている。異なる分野の学問の組み合わせがイノベーションを起こしやすいという研究もあるのに。
→チャットの雰囲気では、教員から批判的な意見が出せないかと思っていたが、リアルの場面で意見をまとめる場所があれば、問題提起はできそう。
4.【Xポストの話題】
1. 研究授業における時間管理と生徒中心主義
研究授業は新しい授業手法の実験の場であるべきだが、時間が大幅にオーバーするケースが見られる。これは、教員が準備にかけた労力を無駄にしたくないという心理(サンクコスト効果、コンコルド効果)から、指導の軌道修正ができないことが原因。授業は教員のためではなく、児童生徒のためのものであるべきであり、時間管理を軽視して生徒を犠牲にするべきではない。
2. 教員の未払い残業代問題と教育予算
教員の未払い残業代は年間9000億円から2兆円と見積もられ、非教員の正規スタッフ不足、少ない施設運営予算など、政府の教育予算が先進国最低水準であることが背景にある。現状維持が優先されていることが問題視されている。
3. 公立学校教員の残業代問題と「多様性」
教員の働き方改革に関する議論において、公立学校教員に残業代が出せない理由として「多様性の高い児童生徒集団」への臨機応変な対応が必要であることが挙げられている。これは、公立学校の方が仕事が大変であるため残業代が高額になることを避けたいという本音の表れであり、論理矛盾を指摘されている。
4. 教員の残業代と人権、業務削減の必要性
多くの教員は、残業代そのものよりも、残業代制度を通じて教員の人権を認めてほしいと考えている。残業代を支払いたくないというインセンティブから、教員の業務を絞る必要性も訴えられている。教員免許がなくてもできる業務を「ただ働き上等」のメンタルで教員が行っている現状が、教員の生活を圧迫し、教える喜びを奪っている。行政による「やりがいアピール」は精神攻撃であるとの批判も出ている。
次回は9/13(土)島田市において開催します。
参加希望の方のお問い合わせは
メールアドレス=shizuseiken@outlook.jp
までお願い致します。
また
教育実践上のお悩みがありましたら
お気軽にお寄せください。
投稿: 古山 正則