2026.6.28静生研大会報告 (ハイブリッド開催)
1.ぼくらの「なないろ」ストーリー
〜大切にしたい「自分の色 仲間の色 みんなの色」〜
(1)概要
・自閉情緒学級小学校2年生(男子7人)
・C男 =完璧主義の殿様。「俺すごい」をアピールしつつ、うまくいかないと「どうせできない」と落ち込み、気分が忙しい。自分が一番になれないと、かんしゃくを起こし大声を出す。絶望からのリカバリーは少し早くなってきた。
・F男 =思ったことが全部口から出る。一度こだわると動けなくなる。家であったことは学校で、学校であったことは家で何でも話す。能力が高く、学習意欲も旺盛。母(放課後デイの指導員)熱心で毎日長文の連絡帳がくる。
・「それぞれの色で輝いて、友達と一緒にもっといい色に」という願いで、学級目標は「なないろ」。
(2)保護者との関係づくりが課題
→ 朝の送りは昇降口まで、放課後は放課後等デイサービスへ引き渡すため、保護者と直接話す機会が少ない。
→授業参観後の懇談会も支援学級全体で行い、一人一人の保護者とゆっくり話せない。
→前担任は、連絡帳をこまめに書き、必要に応じて電話もしていたが、なかなか同じところまでできない。
(3)がんばった運動会 だけど…
→運動会当日は30度を超える暑さ。支援学級を待機部屋として開放。競技の合間に休憩できる。
→最初の競技が終わった後、希望者は待機部屋に。
→しばらく休んだ後、応援席に戻るように声をかけたが、保護者も同行していたD男、E男、F男は、家族でもう少し休む。保護者が側にいなかったC男は「もっと休みたい」と戻ることを嫌がりパニックに。母が見つけて声をかけてくれた。
→後日、C男・母は電話で、「待機部屋があることを事前に知らされていなかった。」 「通常学級への転籍も考えているため、保護者がいなくても応援席で過ごせる姿を見たかった。」「支援学級だけが特別扱いされているように受け取られないか心配。」 交流級の集合写真に入れなかったことにもこだわりが。
→C男・父も報の共有が去年に比べて少ないと感じていた。→電話連絡で補おうとするも、電話が苦手な父。父の膨大な連絡帳書き込みに十分対応できるゆとりが担任にはない。
→保護者との信頼関係を築くためには?
(4)実践分析
→C男・母…、小学校入学時には既に幼稚園時代の対応と異なる部分に不満を持っていた。
→交流学級についての学校のガイドラインはない?→特別支援主任の方針は「学力ではなく、社会性育成のためのクラス」
→通常学級の教員から情報が入らない。行事の急な変更等。こちらから申し出て内容が忘れられることが多い。
→学年職員向け文書が支援学級に届かない→交流学級の子供が誰か気にしてくれれば補える。支援学級児童の机は交流学級で物置になっている。
→個人の気の持ちようではなく、仕組み作りを考える必要がある。学年職員掲示板とか。
→特別支援の合同懇談会は学級別に分けたらどうだろうか? →隣接小学校に支援学級がなく、他の学区からも受け入れている難しさがある。
→大規模校の参観会は形式化している。
→学校側が不測の事態の責任の所在にこだわって、なかなか柔軟に対応できない。
→担任の裁量で「やっちゃいけない」を減らした事は大きい。
→連絡帳を丁寧に書き込む時間がないのなら、担任の負担を減らしてもらうよう管理職に掛け合う必要がある。校務分掌を減らすとか。
→保護者との情報交換が圧倒的に不足している→夏休み保護者お茶会を校内研修を1日取りやめて実施しても良いのでは。
2.小学校3年生実践
・5月中旬から男子Iくんの離席が始まった。→「特性がある」申し送りあり(ADHD傾向?)
・6月から他の男子Sくんの離席も続いた。→気持ちの波のある子。嫌ならどうしてもやりたくない。
・「仲間ができた」と感じて、Iくんの離席も増えた。誘い合うわけではないが釣られる。
・体育で器具庫や椅子格納庫に入ってしまう。
・サポートティーチャーはついている。ただし夏休み前まで。
・2人とも「かまって欲しい」感じ。無視すると音を立てる。フックをカチャカチャしたり、カーテンをチラチラしたり。勝手にタブレットを開いたりする。
→どんなときに席を離れたくなるか、本人から聞き取ると良い。そこから対策が始まる。
→安否確認できる範囲にいられるかどうかが大きな違い。
→生活班が機能していると良い。→3年生後半から班長会はできるのではないか。
→学級全体に2人の行動について投げかける事はできる。→周囲の非難は気になるようだ。
→着席できたら褒めること(価値付け)も大切。
→なぜ注意するかをわかるように説明する。「敵か味方か」の関係にならないように。
→サポートできるような子を見つけるのは難しい。→得意技や好きなものでつながる仲間を広げる活動を組む。→仲間ができると周りの子がモデルになる。
→ 自分の得意分野が集団に役立った体験は重要。
→「どうしましたか?」と笑顔で聞きながらトラブル対応する。その子なりに理由があるはず。
→「席に戻って何かできそう?」の声かけから対話をスタートさせると良い。
→「困った子は困っている子」
------------------------------
教育実践上のお悩みがありましたら
メールアドレス=shizuseiken@outlook.jp
までお気軽にお寄せください。
投稿: 古山 正則