石坂セミナーをお薦めする要因

① 講座資料が豊富である
石坂セミナーはとにかく講座資料が豊富である。講座ごとに紙媒体の資料が用意される。そこには参加者目線の様々な配慮が存在する。例えば、講座のキーワードとなることが穴埋め式になっている。穴埋めになっていることで、参加者はどんな言葉が入るかを考える。思考が生まれる。参加者が受け身の姿勢でなく、主体的に考えることへ繋がる。
また、メモをとる負担が減り、石坂先生の話に集中ができる。メモに夢中になって、「あれ?さっき何て言っていたっけ?」という状態がなくなる。私自身の事を話すが、一度気になることがあると集中ができなくなる。切り替えて次の話を聞くことがなかなかできない。紙媒体の資料があると集中しやすくありがたい。
そして、資料代として参加者はお金を払う。TOSSセミナーに参加し始めた当初、「資料代ってどこのことを指しているのか」と僅かながら疑問をもったことがあった。現在では、講師の先生が今まで積み上げてきた知識や実践の対価として資料代が存在すると思っているが、具体的な資料が存在すると満足度は増える。
紙媒体での資料があるとセミナー終了後も復習が可能である。学びの整理にもなるし、勤務前に確認することもできる。

② 技能として習得することができる
 講座の組み立てとして、資料を基に解説、具体資料の提示(映像等)、体験となることが多い。一般の講座だと資料を基に解説、映像までということが多分にある。しかし石坂セミナーの場合、ここに体験が加わる。この体験活動があることで、技術を知るだけでなく、講座の中で技能として習得することができる。
 群馬のセミナーでは、石坂先生が一人一人の児童に評価をする映像を見た後、グループに分かれ、瞬時に評価のコメントを述べる練習があった。また、暗証指導で「手」を使わせる指導があった。参加者も、石坂学級の子ども達と同じように手を使って暗唱をした。講座の中で体験することで、より具体的に指導のイメージをもつことができる。

③ 泥臭い指導も話してくれる
TOSSセミナーに限らず、セミナー講師は華やかな部分を基に講座を組み立てられる。参加者ももちろん、素晴らしい実践、子ども達に効果のある指導を求めてセミナーに参加する。ただ、華やかなきれいな話、上手くいった指導だけ聞き実践すると火傷を負う場合がある。また講師の先生が上手くいかなかったことも話してくれると、参加者は安心できる部分がある。石坂先生は、褒めて自己肯定感を高める術を紹介してくださる。しかし、「私も褒めるだけではなく、叱ることも多いですよ」と話してくれ実際に、叱り方もやってみせてくださる。
人間的な部分も公開してくれること、②の話とも重なるが、実際にやって見せてくれることで具体的にイメージがもて、指導の引き出しを増やすことができる。

④ 現場目線であること
 石坂先生が講座中、しばしば仰られること。それは、「全て私が正しいとは思いません。」「目の前の子どもたちに合わせて実践してください。」「これは火傷する恐れがあるのでやめた方がいいです。」(文責:小島)などがあると思う。これは、常に石坂先生が現場目線であり、現場の仕事を大切にされていることから、来る言葉なのだと思う。参加者は、講師の先生に憧れるが、「その人」になれる訳ではない。自分のキャラに合ったもの、勤務校の実態に合う実践をしていくことが大事である。石坂先生の言葉に、安心ができる。
 また群馬のセミナーにおいて国語の説明文単元の授業を提案してくださった。その際に、「高学年では…」「中学年では…」「低学年では…」と、どの学年でも実践が可能なように紹介してくださった。他のセミナーでは、「これは高学年向きだから」「低学年だけの指導だ」と思うこともあるが、学年に合わせて、実践を紹介してくれる為、参加者として嬉しい気持ちになる。

⑤ 実物資料が豊富である
 講座だけでなく、実物資料も魅力の一つである。物販コーナーの隣に、主に児童のノートなどを実物資料として提供してくださる。
 資料を手に取り、写真を撮ることも可能であるが、石坂先生は実物資料のコーナーに自ら立ち、質問に答えたり、解説をしたりしてくださる。
 講座中だけでなく、休憩中にも深く学ぶことができる。

投稿: 小島 庸平