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日本の高等教育における食育英語のCLIL「第214回東アジア英語教育研究会」

開催日時 15:30 17:35
定員20名
会費0円
場所 福岡県Zoomによる開催 

第214回東アジア英語教育研究会

日時:12月12日(土)15:30-17:35(予定)
場所:オンライン開催
参加費:なし
参加方法:参加を希望の方は、参加申込URLより、事前登録をお願いいたします。
参加申込URL: https://forms.gle/b3hujoprqmNaW9vA8

発表1:「日本の高等教育における食育英語のCLIL」 津田晶子・仁後亮介(中村学園大学) 
〔要旨〕
本研究の目的は、日本の大学がグローバル化する中、日本人大学生と外国人留学生(以下、留学生)が国際共通語としての英語(English as Lingua Franca、以下、ELF)を通じて、より健やかな学生生活を送ることための「食育」のContent and Language Integrated Learning (以下、CLIL)プログラムを開発し、多文化間共修の実践により、英語運用能力と異文化間コミュニケーションスキルを向上させることである。
2005年に食育基本法が制定され、基本的施策の一つに「食品の安全性、栄養その他の食生活に関する調査、研究、情報の提供及び国際交流の推進」がある。日本の大学のグローバル化により、日本人学生と留学生が共に居住する国際寮も増え、大学内の食の国際化に応じて、大学での英語を使用した「食育」のニーズが増えていることが考えられる。この研究を通じて英語教員と専門教員が協業し、「食育英語」のCLILを実践することにより、外国語教育と留学生教育に寄与できるだけでなく、日本の高等教育における食の整備をし、日本人学生、留学生がともにより健康的な食生活を実現することで、大学生活への満足度が向上することが期待できる。
本発表では、英語教員(津田)の視点から、1.大学生の英語を通じた食育の実践例として「実用栄養英語」の実践例、2.University of Queensland CLIL for Higher EducationおよびLTS Intercultural Trainer Trainingの参加、調理学の専門教員(仁後)の視点から、食育英語のCLILで活用できる日英動画作成と九州・沖縄の郷土料理の日英レシピ作成について報告する。
(本研究は中村学園大学プロジェクト研究(2019年度、2020年度)「食のグローバル人材育成のためのアクティブラーニング教材開発」(研究代表者:三堂徳孝教授)およびJSPS科学研究費「留学生と日本人学生の多文化間共修による食育英語のCLIL:ニーズ分析と教材開発」(2019年度-2021年度)課題番号19K00900の助成を受けたものです。

発表2:「翻訳を通して、映画「タイタニック」を再考する―楽団員は、本当に最期に讃美歌を演奏したのか―」 小笠原真司(長崎大学) 
〔要旨〕
「英語の授業は原則英語で」という学習指導要領の表記からもわかるように、長きにわたって「訳」は言語教育の厄介者扱いされている。しかしながら、「文法訳読式」は言語道断としても、「訳」そのものは言語教育の効果的な手段である。本発表では、「訳」の効果的な使用法を提案し、さらに「訳」の効用をカミンズやクックの理論をもとに論じてみたい。また、単なる「訳」と「翻訳」の違いを、筆者が最近試みているタイタニック号楽団員の原書の翻訳を例に紹介してみたい。そして、翻訳作業の難しさを具体的に述べてみたい。
後半では、映画「タイタニック」などでこれまで真実と思われ、その結果伝説化している部分に光をあて、その真偽を明らかにしてみたい。発表者は、これまでタイタニック号の音楽家関係の翻訳を2冊行っており、また翻訳のためにタイタニック号関係の関連書籍にも目を通してきた。そこから見えてきたことは、世間で、少なくとも日本で真実と思われていることの一部は、原書をあたればフィクションとしか思えないということである。中にはフィクションのまま日本の英語教科書に採用されたと思われる内容もあり、そのような点も整理してみたい。
特に、タイタニック号の音楽家が最期までデッキで演奏を続けたという伝説はかなりの部分が脚色されており、真実とフィクションが混在している。特に最期に讃美歌の演奏をしたことが真実なのかどうかに関して、タイタニック号関係の原書をもとに明らかにしたい。また、どうしてそのような伝説が誕生し、多くの人がそれを信じるようになったのかに関しても、説明してみたい。

事務局
原 隆幸

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