ベルリンと繋いでオンラインライブトーク

「転換期にある記憶の継承~ナチ強制収容所記念館の現場から」

戦後75年の今年、コロナ禍にあっても国内外で様々な歴史の継承の取り組みが行われました。海を越えて繋がるオンライン会議やSNSを活用した試み、記憶のデジタル化など、新しい挑戦は議論を巻き起こしたものもあり、これから私たちはどのような形で記憶を繋いでいくことができるのか、大きな問いを与えられました。

この度、ドイツの歴史教育の現場から中村美耶さんをゲストにお迎えしてご講演いただきました。中村さんは2017年から、ドイツの首都ベルリン郊外にあるザクセンハウゼン強制収容所記念館でガイドを務めています。ドイツの歴史教育や歴史の継承の難しさについて、また、「継承される歴史」について、強制収容所内の性暴力とその被害者に対する戦後の補償の観点からお話していただきました。

参加者アンケートより

  • 声なき声をどのように聞き取るのか、これはホロコーストに限らず虐げられた弱者の声を聞く作業として、現在の問題にもつながると感じました。ホロコーストについて学ぶことで、現在の問題について考えることができるし、そうすることが大切だと思います。

  • 現地でガイドをされている方の経験を通してドイツの歴史教育観に触れる、という切り口がすばらしい! 日本の私たちが学ぶべきことだけでなく、世界の流れ、ドイツにおける課題もお話いただき、俯瞰的(正しい意味で!)な視座を持つことができました。

  • 若い方の参加が多いことは本当に素晴らしいですね。Kokoroさんに感謝です!

  • 実際にガイドされているときのさまざまなエピソードが、歴史の記憶を伝えていく上での大切な対話だと思い、教育に携わる自分自身にとっても貴重なお話となりました。

  • なかなか聞けない話だったので、すごく興味深かったです。自分自身割と最近ドイツに興味を持つようになったので、考えるいいきっかけになったと思います。自分は記憶の語り方を学校教育の視点から考えていきたいので、もう少し勉強していきたいと思います。

次回は10/28(水)!ふたたびベルリンと繋ぎます

10/28(水)オンライントーク「学校でデモのやりかた教えちゃう!?~演劇で「市民」を育むドイツの取り組み」
https://kokoro20201028.peatix.com/

本事業はドイツ国際支援基金の助成を受けて実施しています。

投稿: 石岡 史子