学校現場で感じる福祉的視点の重要性

子どものサインに気づけたらもっと何かできたのでは 

 報告者の田中先生は公立学校の教員ですが、社会福祉士の資格も取られています。そこに至るには、現場で出会った子どものサインにもっと早くに気づけていたら、家庭や本人の問題について外部と連携を取ることができたのではないか、という思いからでした。忘れ物が多くなった。音読のサインがない。宿題が出なくなった・・・など気になる子どものサインは氷山の一角で、現在子どもたちが抱えている問題は一教員だけでは抱えきれないという認識がありました。

子どもの諸問題を共に考える専門職との連携

 不登校数の増加、貧困率の高さ、精神疾患による教員の離職率の増加など学校現場の状況は厳しい状況です。
 学校にスクールカウンセラー(SC)はいますが、福祉的側面で環境を整えるスクールソーシャルワーカー(SSW)も重要です。しかしながら今まだ学校配置のところは少なく、予算も少ないのが現状です。SCとSSWの違いを教員が認識しそのうえで子どもの問題に向き合うことが必要です。

今取り組んでいること

・校内委員会へのSSWの参加。
・教科担任制による学年全体の児童生徒理解。
・専科の時間を利用した校内巡視、気になる子どもの把握。
*教員とSSWは子どもを中心として支え合う共同体
*
他職種連携は教員の働き方改革にもつながる
*予算的側面から関わることが大事
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SSWの歩み寄りも大切
 今回は43名の参加で、学校の教員が福祉的視点を持つことの重要性、他職種との連携の大切さが語られ、大変ためになったという多くの感想をいただきました。
 次回の学習会は3月を予定しています。多くの教員・SSW等子どもを支える方々の参加をお待ちしています。

投稿: 松林 陽子