【褒める7】細分化して褒める

平岩幹男先生は次のように書かれています。

*指示を出すことも、褒めることも、細くすること、スモールステップ化が重要です。『自閉症スペクトラム障害』(岩波新書)
*

平岩先生の本を読んでから私は自分の子供たちへの指示が
「大きくないかどうか」考えるようにしています。
指示が「大きい」と子供たちを褒める場面が減ってしまうのです。

「大きい指示」とは細かくしていない指示です。

例えば、「黒板の問題をノートに写しなさい」という指示は
非常に「大きい指示」です。
もっと細かく、分けた方が、褒める回数は増えるのです。

黒板の問題をノートに写すという指示を実行するためには、
次のような小さなステップが存在します。

1 ノートを出す
2 ノートを開く
3 鉛筆を出す
4 鉛筆を持つ
5 黒板の方を見る
6 黒板の問題を読む
7 黒板の問題の最初の数文字を覚える
8 ノートの書くべき場所に目線を移す
9 ノートに最初の数文字を書く
10黒板の方を見る
11黒板の問題の続きを見つける
12続きの数文字を覚える
13ノートの書くべき場所に目線を移す
14ノートに続きの数文字を覚える




繰り返す

ざっと細かくしただけでも14以上のステップがあります。
そして、この1つ1つのステップで褒めることができるのです。

1 ノートを出す(すぐに出せたね!えらい)
2 ノートを開く(もう開いている!すごい)
3 鉛筆を出す(鉛筆の用意も早いね!)
4 鉛筆を持つ(もう持ってる!)
5 黒板の方を見る(ちゃんと見てるね!)


こうして
1つの大きな指示の中に、細かいステップがあって
その1つ1つで褒めることを意識できるのだという
考えを持ちながら授業を進めると
子供たちの行動をより褒めやすくなったような気がします。
子供たちの頑張りをたくさん見つけやすくなったような気がします。

投稿: 塩谷 直大