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ネット依存の実際と対応/小学校卒業までに教師や親ができること

【午前の部】ネット依存の実際と対応 -事例から学ぶ学校で出来ること・すべきこと-

10:00-11:15 講義1 ネット依存の概要
11:30-12:45 講義2 実際の対応

Invited Speakers 樋口 進先生 (国立病院機構 久里浜医療センター 院長・精神科医)
三原聡子先生 (国立病院機構 久里浜医療センター 主任臨床心理士)

樋口先生・三原先生からのメッセージ

 私どもは、今、かつてない特徴をもった新たな依存問題に直面しています。それは、インターネット依存(以下、ネット依存)です。インターネットの歴史はわずか20年足らずです。この間に、このネット依存は急速に現われて、さらに拡大を続けています。現状では、若者のネット依存が最も懸念されています。2012年に私どもが実施した全国の中学生・高校生約10万人に対する調査から、ネット依存が強く疑われる若者は52万人に達すると推計されました。

 私どもが外来で診る限り、依存の対象は刻々と変化し、患者は低年齢化しています。何よりネット依存は、若者の将来を台無しにしてしまうところに最大の問題があります。

 依存は「否認」の病といわれます。周囲の心配をよそに、本人は自分の問題を認めない、あるいは隠そうとします。従って、自ら進んでネット依存を治そうとしたり、素直に病院を受診するようなことはしません。彼らを救えるのは両親や家族など、彼らの周囲にいる者です。もちろん、状況はネット依存の予防についても同様です。

 以上を踏まえ、今回は2本の講演を用意しました。まず、ネット依存について理解いただくために、その現状と治療について概説します。続いて、ネット依存の予防や親の対応方法等について説明します。
是非、多くの学校関係者に聞いていただきたい最新且つ重要な現代のトピックです。皆さんのご参加をお待ちしています。

【午後の部】小学校卒業までに教師や親ができること-子どもの確かな自立に向けて-

14:15-15:15 講義3 親子が陥りがちな共依存の関係を断ち切る-親の認知を変えていくには-
15:30-16:30 講義4 子どものサバイバルスキルを育てる-通常の学級でできる働きかけ-

Invited Speaker 温泉美雪先生(神奈川LD協会子ども発達支援室 室長・臨床心理士)

温泉先生からのメッセージ

 近年、発達支援は学齢前の療育や特別支援教育を通じて盛んに行われるようになってきました。発達特性が明らかになると、親は、子どもに寄り添った支援を得て、社会参加を増やしたいという願いが当然のものとして顕在化してきます。しかしながら、学校においては、校内資源には限りがあり、親の支援ニーズが高まるにつれて、残念ながら学校への期待が叶わず、学校と家庭との連携が阻まれることも少なからず現実には起きているのではないでしょうか。

 また、発達障害のある方への支援は、形を変えながらも生涯全般にわたって必要であり、支援の担い手は親以外のキーパーソンへ移行していくことが自立のために不可欠です。しかし、学校や地域との連携が滞ってしまうと、親はいつまでも子どものできないところを手助けし続けることになり、成人期になっても、子どもは親なしで生きていけないという依存関係に発展することがあります。あるいは、子どもが親の支援を疎ましく感じるのですが、自立の道はもはや閉ざされ、いわゆる“ひきこもり”の状態に陥ることもしばしば見られます。

 午後の部では、発達障害のある子どもと親の共依存関係の成り立ちを理解し、親に子どもの自立をどのように意識づけるかについて、事例を通して解説を行っていきます。また、共依存関係をどのようにしたら未然に防ぐことができるのか、特に、小学校における通常の学級で教師ができる働きかけについて、参加される皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

申込み方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/

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