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【京都工芸繊維大学】環境科学センター第22回公開講演会 -緑の地球と共に生きる-

開催日時
場所 京都府 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス センターホール

■イベント概要
【日時】
2016年6月17日(金) 13:30〜17:00

【 プログラム】
開会の挨拶
京都工芸繊維大学副学長  森迫 清貴

1.「琵琶湖内生態系シミュレーションに向けて」
京都工芸繊維大学機械工学系 教授 西田 秀利

近畿の水がめであり日本最大の淡水湖である琵琶湖は、数多くの固有種を育む多様な生物のゆりかごとして機能している湖でもある。近年、気象変動に伴う夏季における湖底付近の貧酸素化が散見されるようになり、この状態が進行すると酸素消費を行う生物にとって危機的な状況となる。このような気象変動が琵琶湖に及ぼす影響を低減するためには、琵琶湖内熱流動場やそれに伴う生態系場を予測することが重要となる。講演では、琵琶湖内において夏季に形成される温度成層(水温躍層)や酸素供給を担う冬季に発生する全循環といった熱流動現象を数値シミュレーションにより再現した結果を紹介するとともに、琵琶湖内生態系シミュレーションへの道筋、及び、より「リアル」なシミュレーションへ向けての我々研究グループの取り組みを紹介する。

2.「生物多様性保全の現状と課題」
京都府環境審議会自然鳥獣・保護部会長 村上 興正

近年生物多様性という言葉が次第に市民権を得つつあるが、非常に幅広い概念であるために、使う側には便利な言葉だが一般の人々には判りにくい。とくに自分たちの生活と関わりがあると思っている人は少数で、大半は自分には関係のない言葉と思われているために、現在、生物多様性が危機に瀕していて、その保全が重要な課題であるということに実感を持ち得ないのが最大の問題である。今回は生物多様性とは何か、なぜ保全する必要があるのか、保全するためには何をすれば良いのかという3点について述べることとする。特に3点目の生物多様性保全の施策としては、生物多様性国家戦略が数年おきに策定され、これに基づいて施策が展開されている。京都府でも生物多様性地域戦略が策定されつつあるが施策の展開はまだまだ不十分な段階である。今回は時間の関係上、種の絶滅阻止を中心にしながら、生物多様性保全の現状と課題について述べたい。

閉会の挨拶
京都工芸繊維大学環境科学センター長 柄谷 肇

■備考
問い合わせ先:
京都工芸繊維大学 施設マネジメント課施設企画係
TEL:075-724-7083

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