開催日時 | 18:30 〜 20:30 |
場所 | 大阪府中央区大手前1-3-49 ドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)7階ホール |
文部科学省・厚生労働省などの後援 : 大阪で「発達障害」連続セミナー開催/母親(医師)が「広汎性発達障害」と診断されたわが子(高1)の16年間の成長を報告
6月22日(土)大阪市のドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)7階ホールにて「発達障害」連続セミナー[実例から知る、「発達の遅れ」が気になる子どもの教え方]第16回を開催します(主催/特定非営利活動法人 Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム 共催/増進堂・受験研究社 後援/文部科学省、厚生労働省、大阪府、大阪市、大阪市教育委員会、埼玉県教育委員会)。 現役の医師である母親が「広汎性発達障害」と診断されたわが子の16年間の成長を報告し、療育・特別支援教育・障害児医療への提言を行います。また、親子に長年関わった指導者(河野俊一さん)の解説、青少年教育に詳しい教育者(吉田景一さん)の感想・問題提起も予定しています。 いま、求められる「教育と医療の連携」について、保護者、教育・療育関係者、医療・福祉関係者の参考になると思われます。
<イベント詳細>
https://www.education-in-ourselves.org/%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B-news/
<お申込み・お問い合わせ>
https://www.education-in-ourselves.org/%E7%94%B3%E3%81%97%E8%BE%BC%E3%81%BF-%E5%95%8F%E3%81%84%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B/
【主なテーマ・内容】
4歳で「広汎性発達障害」と診断され、就学猶予、小学校(普通学級)、中学校(特別支援学級)を経て、今春、単位制の高校へ進学した息子さん。両親は診療業務と両立させながら、16年間、子育てに当たりました。
幼児期、育児書の教え通りに子育てしたところ息子さんの言葉の遅れや執着行動は改まるどころか、ますます激しくなり、ようやく両親は「これはたいへんだ」と気持ちを切り替えることになります。
年中の11月から接し方を改め、家庭でも言葉の力を伸ばし、ひらがなの読み書きを身につける学習に力を入れた結果、息子さんは少しずつ自分自身の力を伸ばしました。いまでは、コミュニケーションの課題は残るものの、式の計算・方程式・英語、漢字の読み書き、聞き取り、読解などの学習を続けるまでになりました。学力だけでなく、穏やかで、周りから親しまれる性格の高校生に育ちました……。
このような長期にわたる具体的な接し方・教え方のプロセスについて母親(医師)から報告してもらいながら、教育・学習(学校教育・家庭教育)の意義を参加者で集積・共有したいと考えています。
【この連続セミナーについて】
「子どもの教育と医療」を主なテーマとする当NPO法人では、設立当初の2017年3月から首都圏(埼玉県さいたま市・川口市)で「発達障害」連続セミナー[実例から知る、「発達の遅れ」が気になる子どもの教え方](これまでのシリーズ名は[わが子の「発達の遅れ」、その改善に取り組む保護者たち]など)を開催しています。
目的は、「発達障害/発達の遅れ」をめぐる「長期的・具体的な実例の集積・共有」に置いています。つまり、家庭環境や家族構成、診断名や障害の程度などが異なる親子の成長記録を複数集め、その作業を通して効果的な接し方・教え方を比較検討したい、検証したい、見つけたい……、ということに他なりません。
参加者は、埼玉県を中心に、首都圏、東海、甲信越、関西、九州、北海道など、全国各地にお住いの保護者の方ですが、今回、関西地方の保護者・教育関係者からの強い要望を受け、初めて大阪市内での開催となりました。
各回のプログラム構成は、「発達障害/発達の遅れ」をもつ子どもの保護者による体験発表と、その親子に長年関わってきた指導者による解説という組み合わせです。
これまで体験発表された保護者は、看護師、医師、教師、保育士、弁護士、会社員、主婦の11名(うち父親は2名)にのぼります。「自閉症」「知的遅れを伴う自閉症」「広汎性発達障害」「高機能自閉症」「多動性障害」などと診断された子どもたちの、5年、10年、20年の成長記録です。
保護者による報告の中では、「発達障害/発達の遅れ」をめぐって両親が周りの誤解・偏見にぶつかりいかに苦しんだかという事実が語られました。しかしながら、学校との信頼関係づくりに努めながら家庭学習に地道に取り組むことによって子どもは生活全般の障害を少しずつ乗り越え、学力も伸ばし、親にも子どもにも自信と見通しが生まれた……そうした事実が示されています。
しかも、それらのプロセスが、一過性の情報としてではなく、「この時にはこうで、親や指導者はこう対応した。また、別の時はこうで、こう対応した」という具体的で連続した出来事の実例として報告されることになります。
このような成長記録が自らの体験として医療者や教育者の口から報告される機会はきわめて少なく、また長期にわたる子どもの成長過程が具体的かつ多角的に取り上げられる機会も少ないため、子育て中の保護者はもちろん、教育・療育関係者や医療・福祉関係者にとって大いに参考になるのではないかと私どもでは考えています。
【過去参加者の声(原文のまま)】
・保護者の声
「今回のような、発達障害の子どもがどのような人生を歩んできたのか、親がどのような教育をしてきたのか聞ける機会は貴重で、大変勉強になりました」(5歳の子どもの保護者/第14回アンケートより)
「実際に幼い頃から毎日接してきて育ててきた人の話は初めて聞いたので、同じ親の立場として勉強になったのと自分が生きていくうえで前向きになれます。もっとこういう機会に参加させていただきたいと思いました」(小学1年生の子どもの保護者/第9回アンケートより)
・学校の先生方からの感想
「子どもがどのように変容して、親としてどう感じてきたか、その話が聞けて、心情が理解できました。たくさんの経験に基づいていて、具体性があり、とても分かりやすかったです」(小学校特別支援学級の教師/第10回アンケートから)
「どの学校も充分な特別支援教育を行えているかというと決してそうではないと思います。しかし、家庭と学校が反発のみでは、子どもは決してよくならないと考えます。……(中略)……。幼児期から就労にたどり着くまでの成長期についてのお話が聴けたこと、大変良かったです。多くの保護者にとって参考になったと思います」(中学校特別支援学級の教師/第14回アンケートより)
【文部科学省、厚生労働省からも後援】
今回、大阪でのセミナー開催にあたり、文部科学省、厚生労働省などの後援も受けました。いま、この分野で「教育と医療の連携」が叫ばれていますが、その方向性に沿ったセミナーになるものと考えています。
なお、テーマは「発達障害/発達の遅れ」ですが、その解決の糸口をつかむのが幼児期からの効果的な教育・学習(家庭学習を含む)であるとの事実が報告されるため、ハンディのある子どもの親だけでなく、一般の子どもの親にとってもきわめて有意義な内容だと思われます。
【第16回セミナーの概要】
テーマ :「発達障害への適切な対応を考える 母親(医師)からの報告と提言」
プログラム : ・高校1年生の母親(医師)による体験発表
・河野俊一さん(エルベテーク代表/医療法人エルべ理事)による解説
・吉田景一さん(甲子園短期大学幼児保育学科准教授/
前大阪府立港高等学校校長)による問題提起など
日時 : 6月22日(土)18:30〜20:30(受付開始18:00〜、開場18:15〜)
会場 : 大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)7階ホール
定員 : 500名(対象 : 保護者、教育関係者、医療関係者、市民など)
参加費 : 1,000円(大人)/500円(学生)/無料(子ども)
主催 : 特定非営利活動法人Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム
共催 : (株)増進堂・受験研究社(大阪市西区新町2-19-15)
後援 : 文部科学省、厚生労働省、大阪府、大阪市、大阪市教育委員会、埼玉県教育委員会
[申し込み方法](1)当法人ホームページの「申し込み専用フォーム」からお申し込みください(2)お電話(080-8726-1000)でも受け付けています(3)ファックスでのお申し込みは「大阪セミナー参加希望」と明記の上、代表者のお名前・ご住所・ご連絡先、参加人数を添えてFAX願います
【講師プロフィール】
■母親Sさん
息子さんは、幼児期からおうむ返し・独り言や執着行動など、言語面と認識面の遅れがあり、4歳の時に「広汎性発達障害」という診断を受ける。困り果てていた両親は、いっそうひどくなる状態の息子さんを前に、「これは大変だ」と感じ、年中の11月から子どもへの接し方を変える。
以降、家庭学習に力を入れ、力を伸ばし始めるものの、就学猶予を受け、言葉の理解を高め、ひらがなの読み書きなどを身につけたのち、小学校普通学級に入学。中学校より特別支援学級に在籍。式の計算・方程式、英語、漢字の読み書き、聞きとり、読解などの学習を続け、漢検にも挑戦中。今春から単位制の高校で学ぶ。
■河野俊一さん(エルベテーク代表/医療法人エルべ理事)
1996年、民間の教育機関エルベテーク設立。発達の遅れと課題をもつ子どものためのコースも開設し、現在に至る(川口/青山/アメリカ・ロサンゼルス)。著書に『発達障害の「教える難しさ」を乗り越える』(日本評論社)、『誤解だらけの「発達障害」』『子どもの困った!行動がみるみる直るゴールデンルール』(いずれも新潮社)など。
■吉田景一さん(甲子園短期大学幼児保育学科准教授/前大阪府立港高等学校校長)
保健体育科教諭として3校で21年間勤務。大阪府教育センター、大阪府教育委員会事務局において指導主事、主任指導主事、首席指導主事として教科教育、研修、生徒指導、学校保健、健康・安全教育などに携わる。その後、大阪府スポーツ教育振興財団業務課長、桃谷高等学校通信制課程准校長、大阪府立港高等学校校長を経て、現職。
【「特定非営利活動法人 Education in Ourselves 教育を軸に子どもの成長を考えるフォーラム」について】
2017年1月、医療ライター、医師、教師、編集者、アーチスト、会社員、主婦などが参加し、設立しました。主なテーマは、「子どもの教育と医療」。特に「発達障害/発達の遅れ」について、医療の分野と同じように教育においても、長期にわたる具体的な実例という貴重な情報をベースに議論・交流することが、保護者、そして教育・療育関係者、医療・福祉関係者にとって有益ではないかと考え、「発達障害」連続セミナーをスタートしました。その他、「子どもによる発表会+自然観察会」「親と子のワークショップ」などの活動も行っています。今後、「子どもの教育と福祉」などのテーマも視野に入れていく計画です。