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未知に挑む力はこうして育つ/全進研冬のセミナ−2024

未知に挑む力はこうして育つ/全進研冬のセミナ−2024

「暖冬」とは思えないほど、連日厳しい寒さが続いております。いかがお過ごしでしょうか。被災地に生きる方々へ、特に子ども若者たちの苦境に思いを巡らします。誰にも、早く「春」が訪れますように。
 私どもの「冬のセミナー」は、春に一歩と近づく2月25日(日)です。東京に戻って来られた今泉博さんの近著『未知に挑む力はこうして育つ〜子供も教師も待ち遠しくなる授業〜』を元に学び合います。
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●文科省調査(2022年度)では、国が指針で定める残業上限(月45時間)に達した教諭は小学校で64.5%、中学校で77.1%。厳しい労働環境は新卒学生の教職離れや教員不足にもつながり、子どもたちの学びそのものを形骸化させるものです。本来の教育条件整備には後ろ向きな国や教育委員会は一方で、「GIGAスクール」「教育DX」「STEAM教育」「個別最適化された学び」「EdTech」等々の用語を乱発し、産業界の後押しも受け、“未来の教室”なるものを推進しようとしています。同時に、教育内容に対して「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点の教育評価を強いています。
かつて教育課程審議会の会長だった三浦朱門の「できん者はできんままで結構。できる者を限りなく伸ばすことに労力を振り向ける。やがて彼らが国を引っ張っていく。非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいい。」という発言(2000年)に象徴されるように今日へと続く「教育改革」の底流には教育格差を肯定する偏狭なエリート主義も見え隠れします。
●こうした動きに教育実践を通して一貫して異を唱え、深い学びの中ででこそ「できる子」「できない子」が同じ地平で考え、議論し、「未知」に挑む力が育まれていく教育を追求されてきた今泉博さんの授業実践には小・中・高・大学教育までをも貫く「学び」の核心が提起されています。
目先の「教育改革」に見落とされている教育の本質を教員、保護者、市民のみなさまと共に考える企画としました。
コメンテーター
①岩辺泰吏さん(前明治学院大学教授、元都内公立小学校教諭)
②森一平さん(帝京大学教育学部初等教育学科准教授)
③増田陽さん(都内公立小学校教諭)
 3人をお迎えし、閉塞感の漂う今日の教育現場の困難をのりこえる理論と実践を参加者のみなさんと一緒に考えていけるセミナーにしたいと思います。お誘い合わせの上ご参加下さい。

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