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実験で楽しむ 宮澤賢治の世界

開催日時 13:00 15:30
定員50名
会費500円(高校生以下無料)円
場所 岩手県花巻市四日町3-13-10 ℡0197-64-7312 稗貫教育会館

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実験で楽しむ 宮澤賢治の世界

 宮澤賢治さんの作品には、科学の言葉がたくさん登場します。そこには実験して初めて見えてくる美しい世界がひそんでいます。ふだんは、ただ読み飛ばしてしまう科学用語を、実際に実験で再現して、実験を体験し
ながら宮澤賢治が表現したかったことをより深く掘り下げようとする講座です。
 例えば「銀河鉄道の夜」の童話の中で、ジョバンニが現実の世界から、銀河ステーションにうつる瞬間に
「するとどこかで、ふしぎな声が、銀河ステーション、銀河ステーションと云う声がしたと思うといきなり
眼の前がぱっと明るくなって、まるで億万の蛍烏賊(ほたるいか)の火を一ぺんに化石させて、そら中に沈めた」という一場面が出てきます。四ヶ浦さんは、「ウミホタルの発光」で、この様子を再現します。次に、「白鳥の停車場」に着くと、「カンパネルラは、そのきれいな砂を一つまみ、掌にひろげ、指できしきしさせながら、夢のように云っているのでした。『この砂はみんな水晶だ。中で小さな火が燃えている』」というシーンが出てきます。
 水晶はこすると本当に光ります。この現象は摩擦発光と云い、キュリー夫人の夫、ピエール・キュリーによ
って、1880年に報告されています。この実験を参加者全員に、体験していただいて「ひかり」を見ていただ
きます。銀河鉄道には、「ひかり」という言葉が100ヶ所以上使用されています。星の光が宇宙空間を伝わっ
てきて、すべてのエネルギー源になることが描かれています。それらのひとつひとつの光を体験しながら賢
治の描く世界を感じとっていただきます。
 また、「銀河鉄道の夜」に登場する音楽を拾い上げてみると、「星めぐりの歌」や賛美歌などたくさんあり
ますが、歌詞をよくよく調べてみると、「銀河鉄道の夜」そのものを歌っている歌詞があることを四ヶ浦さん
は見つけだし、講座には音楽もとり入れるようになりました。参加者の感想には、「科学と文学と音楽が芸術
的につながり、より深く豊かな世界が広がって伝わってきました。」とあります。
 イーハトーブの市民のみなさんと一緒に、宮沢賢治の素晴らしい世界を楽しむことができたらと思います。

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