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教師のためのTIC(トラウマインフォームドケア)勉強会

開催日時 13:00 15:00
定員15名
会費1000円
場所 熊本県熊本市中央区出水2-5-8 水前寺パークマンション2一階 WING SCHOOL中学生校舎
教師のためのTIC(トラウマインフォームドケア)勉強会

子どもの問題行動とよばれる多くは、トラウマの影響によって起きているということが明らかになりつつあります。

トラウマは「心のケガ」とも呼ばれており、ひどく傷ついたり、恐怖を感じたりする体験のことです。

・地震、台風、洪水、火事などの災害で、こわい思いをした
・事故にあったり、目のまえで大きな事故を見たりした
・誰かに殴られたり、ひどいことを言われた
・ひどくいじめられた、ハラスメントを受けた
・いやなのに、からだを触られたり、抱きつかれたりした
・自分以外の人が、殴られたり、蹴られたりしているのを見た
・大切な人が急に亡くなった、死ぬ場面を見た
・つらい病気やケガをして、病院で痛くてこわい治療を受けた
・食事の準備や身の回りの世話をしてもらえなかった
・親やきょうだいの性的な場面を見せられた
・よくわからないまま、性的な行為をさせられた
・部屋や車にとじこめられた
(野坂裕子「トラウマインフォームドケア ”問題行動”を捉えなおす援助の視点」日本評論社2019より引用)

こういった経験はトラウマになりやすく、その後の行動に大きな影響を与えます。

なんだか落ち着かなかったり、攻撃的になったり、ひどく自分を責めたり…

そしてそれがいわゆる問題行動として表出し、多くの教育現場が疲弊しています。

もちろん、トラウマだけが原因ではありませんが、トラウマを見過ごしたまま不適切で効果のない介入を繰り返していくと、子どもは「わかってもらえない」と孤立感を深め、支援者は「何をやってもムダ」と無力感をつのらせていくことになります。

TIC(トラウマ・インフォームドケア)は、トラウマという視点のもと子どもの行動を理解し、トラウマが生み出す影響を周知していこうとする取り組みです。

TICの良いところは、誰でもできるところです。

トラウマ治療は専門的な知識と方法を学んだ専門家しかできませんが、トラウマが生み出す影響の周知は資格に関わらず誰でもできます。

それはちょうど、アルコール依存の治療は専門家しかできない一方で、飲酒のリスクについては誰でも伝えることができるのと同じことです。

また、TICの良いところに、子ども自身が「なるほど!自分が今のようになっているのはあの経験があったからなんだ!」と理解することで、支援者との協力体制が生まれるという点があります。

自分の行動は危機時における正常な「反応」なのだと理解することで、「じゃあ、どうしていったらいいのかな?」と建設的な考えをしやすくなります。

そうすると、支援者が一方的に関わるのではなく、支援者と一緒に子どもが改善策を考えていく二人三脚の関係が生まれます。

現在、多くの教育現場が疲弊しています。

人手が不足している一方で求められる機能は爆発的に増えています。

様々なストレスによる子どもの不規則行動が多発しつつ、同時に福祉的な機能も求められる現在の状況で、子どもの行動を管理し問題行動を抑圧してしまうのはある意味、必然的な帰結です。

TICは、子どもの行動を理解し、適切な配慮を行い、子どもと一緒に改善していく関係性を築くことで教育空間をより良いものにしていく助けとなります。

ぜひ、多くの方とご一緒できればと思います。

どなたでもお気軽にお越しください。

◯開催日時
5月2日(日) 13:00~14:30

◯場所
熊本県熊本市中央区出水2-5-8
WING SCHOOL中学生校舎
※駐車場はございませんので、お近くのコインパーキングをご利用ください。

◯内容
1TICとは
2TICについての書籍を紹介
今回ご紹介するのは、野坂裕子「トラウマインフォームドケア ”問題行動”を捉えなおす支援の視点」
3TICの実践
4トラウマに関わる組織
※会の内容は変更することがあります。ご了承ください。

◯参加費
1,000円

◯参加方法
以下のURLよりご購入ください。
https://kmorishun.stores.jp

◯オンライン参加について
大変申し訳ありませんが、本イベントはオンライン配信はいたしません。ご了承ください。

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