初等・中等教育におけるコンピテンシー・ベースの教育の功罪

開催日時 13:00 16:50
定員100名
会費0円
懇親会の会費6000円
場所 京都府京都市北区等持院北町56-1 立命館大学衣笠キャンパス

〔企画趣旨〕
日本では2017年・2018年の学習指導要領より、各教科の知識の伝達よりも、知識を活用して実践する資質・能力(コンピテンシー)の育成に重点が置かれるようになりました。フランスでも、義務教育段階のすべての生徒が身につけなければならない共通基礎が2006年に定められたことをきっかけとして、コンピテンシーの育成・評価が初等・中等教育で重視されるようになってきています。それから一定期間がたった今、コンピテンシー・ベースの教育にはどのような利点と問題点が見られるのでしょうか。
この問題に迫るために、フランスからピエール・クレマン准教授(ルーアン大学)、日本から天笠茂名誉教授(千葉大学)を招聘します。クレマン氏は、共通基礎の制定過程について博士論文を執筆され、フランスにおけるコンピテンシーの内実やコンピテンシーをめぐる議論に精通されています。天笠氏は、主にカリキュラム・マネジメントの側面から、コンピテンシー・ベースの指導や評価の研究をされてきました。「中央教育審議会・初等中等教育分科会・教育課程部会」などの政府の委員を歴任されており、政策の視点からもコンピテンシー・ベースの教育を検討されてきました。その上、学校現場とのつながりが強く、コンピテンシー・ベースの教育の実際についてもよくご存じです。そして、コンピテンシー・ベースの教育について詳しい京免徹雄会員(筑波大学)に指定討論として議論をまとめていただきます。
今回のシンポジウムでは、共通の論点として、次の四つを設けています。①OECDなどの国際機関のコンピテンシーが学校教育にどのように受容されたのか。②小学校・中学校・高校普通科という学校段階によって、コンピテンシー・ベースの教育の実施状況は異なるのか。③教科によって、コンピテンシー・ベースの教育の実施状況は異なるのか、④コンピテンシー・ベースの教育は学校教育の制度・実践をどのように変えたのか。
日本ではまもなく(2027年度?)次の学習指導要領が出されます。参加者それぞれのお立場からコンピテンシー・ベースの教育の功罪について考えていただき、各自のご研究や実践に活かしていただくために、ペア討論や全体討論と、議論の時間を十分にとる予定です。
パネリスト報告 13:10~15:00 
1. 13:10~14:20 ピエール・クレマン(ルーアン大学)(うち通訳30分)
フランスの教育制度へのコンピテンシー・アプローチ(APC)の導入―起源、定義、実施―
Pierre Clément, « L’introduction de l’approche par compétences (APC) dans le système d’enseignement français. Origines, définitions et mise en œuvre »

2. 14:20~15:00 天笠 茂(千葉大学)
日本におけるコンピテンシー・ベースをめぐる教育課程政策

指定討論者リアクション 15:00~15:55 
3. 15:00~15:25 京免 徹雄(筑波大学)(うち通訳10分)

4. ペア討論:印象に残ったこと、研究や実践に活かせること、質問 15:55~16:10

5. 総合討議 16:10~16:50

通訳:野崎 夏生
司会:細尾 萌子(立命館大学)

情報交換会費 : 6, 000円(但し,学生の会員は3000円)
17:45~19:45 諒友館地下一階食堂(上記リンクの14)

■準備の都合上,11月2日(日)までに下記リンクよりお申し込みください。情報交換会費は,当日,受付にてお支払いください。なお、情報交換会に参加と書かれた方は当日欠席でも情報交換会費を原則徴収させていただきます。
事前登録: https://forms.gle/Bo1hySMEeyw6AFpx5

問い合わせ先
hosooAfc.ritsumei.ac.jp
Aを@に変えてください。
立命館大学 細尾萌子

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