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第15回ラテンアメリカ研究所講座/国際文化資料館第2回研究講座 中米における地域開発の現状と課題

開催日時
場所 京都府 京都外国語大学 1日目:7号館4階742教室 2日目:1号館7階 小ホール(171教室)

■イベント概要
 京都ラテンアメリカ研究所では一昨年から中米・カリブ海を対象とした研究会を組織し、昨年2014年からは「日本私立学校振興・共済事業団」の助成を受けて、ニカラグアにおいて総合学術調査を行っている。中心となるのは、国際文化資料館が実施しているマタガルパ県マティグアスにおける「考古学と博物館を仲介者とした実践的地域研究」であるが、調査の遂行には地域住民の理解と協力が不可欠であり、そのためには遺跡発掘の成果を地域史、地域文化、地域開発の資源として地域に還元していくことである。
中米は、コスタリカとパナマを除いて下位中所得国に分類される貧困地域であり、その課題は、経済成長を優先させる経済開発とならざるをえない。現在、ニカラグアでは貧困克服の切り札として国際的投資による大型プロジェクトとしてのニカラグア運河構想が進行している。しかし地域での開発は必然的に環境問題や地域住民との摩擦を引き起こす可能性が高く、新たな開発モデルとして住民参加型の開発や持続可能な開発モデルが提案されてきた。環境保全型の地域開発 (エコツーリズム)、住民主体型の協同組合方式による農業開発などである。
 一方、京都外国語大学は1996年~2000年に、エルサルバドルのチャルチュアパ遺跡で考古学調査と遺跡公園の整備、藍染産業の再生を中心とした地域支援活動を行った実践例がある。この活動は青年海外協力隊に引き継がれ、エルサルバドルにおける草の根援助として評価されている。しかし現在、活動は行われておらず、整備のなった遺跡公園や博物館の更なる活性化への新たな視点と地域に根差した開発への展開が求められているところである。
 今年は日本と中米の外交樹立 80 年に当たる。 このワークショップでは中米における地域開発に対して日本のODAや大学、NGOなどのこの地域における役割はいかにあるべきかについて、現地の具体的な事例にもとづいて議論していきたい。

プログラム
■10月9日(金)16:40~20:00
第1部:ニカラグアにおける地域開発に対する日本の役割
会場:7号館4階742教室

■10月10日(土)10:50~16:00
第2部:エルサルバドル共和国チャルチュアパ遺跡で日本が果たした役割と今後
~京都外大と青年海外協力隊の活動を振り返って~
会場:1号館7階 小ホール(171教室)

■備考
申し込み不要、参加無料

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