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素朴概念を踏まえた授業作りに挑戦しよう ー英ヨーク大・素朴概念研究の簡易翻訳を参考にー

開催日時 13:00 18:00
定員200名
会費3000円
場所 東京都渋谷区 国立オリンピック記念青少年総合センター とオンラインのハイブリッド開催
素朴概念を踏まえた授業作りに挑戦しよう ー英ヨーク大・素朴概念研究の簡易翻訳を参考にー

後半の講演内容に詳しい概要を6月27日に加えました!

NPO法人理科カリキュラムを考える会 2025年度夏季シンポジウム
素朴概念を踏まえた授業作りに挑戦しよう
ー英ヨーク大・素朴概念研究の簡易翻訳を参考にー
2025年6月29日(日) 13:00〜18:00【ハイブリッド開催】

主 催:NPO法人理科カリキュラムを考える会 https://rikakari.jp/
会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟3階309室
東京都渋谷区代々木神園町3−1(オンラインからも参加できます)
対 象:小・中・高・大の理科教育に携わる方、教育ジャーナリスト、一般
参加費:一般3,000円 本会会員2,000円 学生1,000円 定員:対面80名+オンライン120名
申込み:右のURLから https://rikakari20250629.peatix.com
問合せ:理科カリキュラムを考える会事務局 小川慎二郎 rikakari.jimu(at)gmail.com

「授業で先生は教えたが子どもに伝わらない」 は、子どもなりの理解(素朴概念・誤概念)と離れた理解をさせることが一因です。
英ヨーク大学は、7〜16歳の理科素朴概念をリスト化、効果的授業の研究成果をBest Evidence Science Teaching (BEST)とWEB化、忙しい教員が利用できるようにしています。
本年1月、BEST開発の経緯等のシンポを開き、シンポ参加者等に呼びかけ、自分の授業+日本の教育をより良くしたい50名を超える協力で、BESTの簡易翻訳を進め、たたき台段階に。
今回のシンポで、BESTの効果的な使い方を紹介! また実際に活用し、発展させる試みに挑戦した方の経験を聞き、授業にどう役立てるか、日本の研究をもとにした日本版BESTをどう構築するか、考えたいと思います。

⭐  子どもの素朴概念・誤概念を見抜く力が、授業を革新する鍵です!
⭐  日本発の新しい理科授業!あなたも創る側に参加しませんか?
⭐ 「英ヨーク大の素朴概念研究を簡易翻訳!」ぜひ試してみて下さい!

概要 6 月29 日(日)12 時開場 13 時~18 時
―――― 第 1 部(13:00〜14:30)――――
司会 伊藤宗彦(東京福祉大学教育学部) 佐藤 克行(神奈川大学附属中・高等学校)

「子どもの素朴概念・誤概念を使って、楽しく分かる授業に挑戦を」滝川 洋二(教育学博士 NPO法人理科カリキュラムを考える会理事長 NPO法人ガリレオ工房理事長)
★胸を打たれた1月シンポでのヨーク大の講演
★BESTの翻訳を呼びかけ、50人超の参加ー自分の授業と教育を良くしたい思いで
★翻訳を始めて分かった大変さと、BESTのより深い魅力
★日本版BESTを作ろう 日本だけでなく世界への発信を 言葉としての理解だけでなく、体験を通して理解の理解ももっと発信を
★忙しい先生がいい授業ができるサポート体制を日本の中にも作ろうー日本でも、教員研修にBESTを組み込むシステムを

「BEST を使った授業と評価ーBEST の起源から考える」 大野 栄三(北海道大学名誉教授)
 「BESTプロジェクト(その前進のYork Science プロジェクト)は,「授業がブラック・ボックス(仕組みがわからないのに使い方はわかっている箱)として扱われている」という問題状況に対して,理科授業における形成的評価はどうあるべきかを具体化したプロジェクトです。
このプロジェクトを逆向き設計ーー教育の目標を学習成果から逆算して設計する方法で、何を教えるかではなく、生徒が何を学ぶかに重点を置くーーによる問題作成と授業に埋め込まれた形成的評価の観点から解説します。
子ども一人ひとりを評価できているのかどうかが問われる日本の現状を考えると,このプロジェクトから学ぶことは多いと考えます」

―――― 第 2 部(14:40〜15:40)――――
司会 伊藤 紀章(北海道岩内高等学校) 佐藤 克行(神奈川大学附属中・高等学校)

化学・地学の概要 ―BEST の構造や内容、使い方の紹介
化学分野 門倉 松雄(本会理事)
①化学分野の内容について、テーマの一覧表(大単元3、小単元27、重要概念31)を提示しながら、粒子の考え方を軸とした構造になっていることを確認する。
②「粒子と構造」を例に、年齢による概念理解の高まりを意識した内容であることを確認し、具体的にモデルを活用しながら粒子概念を段階的に構築していることを確認する。
③授業においては、進度管理キットを活用し、授業段階において生徒の理解度について診断質問を行いて確認を行い、その結果の分析法やその対策の活動(応答活動)がどのように提示されているかを具体的に紹介する。

地学分野 多賀 優 (Masaru Taga)  龍谷大学農学部資源生物科学科
 多賀 優|農学部|龍谷大学 You, Unlimited
(1)地学分野における誤概念として,「岩石と鉱物の関係」の理解をとりあげて説明し,それとBESTの内容と比較しながら,BESTを用いた指導法,とくにキーコンセプトを用いた教師の指導法について触れる。
(2)地学分野の誤概念でも,日本に特徴的な誤概念について紹介する。日本の急峻な河川での「レキ(礫)や砂の形成」についての誤概念を例に挙げ,その特徴について述べる。これはヨーロッパなどの大陸の長く穏やかな河川とは異なる。このように,国や地域によって誤概念の種類も変化する場合もあり,BESTでの指導においても国により差がある可能性を認識しておく必要がある。
(3)地学分野での誤概念の特徴について,地球システムの視点で説明する。
(4)地学ではないが,レンズの誤概念の特徴から,学校で起こりうる誤概念とその種類について考える。また,高齢まで科学的概念は残ることから,誤概念ではなく科学的概念を獲得させる,初等中等教育での理科の授業の重要性を指摘する。

―――― 第 3 部(15:50〜17:20)――――
司会 古月徳磨(田園調布雙葉中学高等学校)  緒方 則彦(長崎県立大村高等学校) 

物理・生物・小学校の授業実践(計画・報告) BEST を使って試してみた、こんな風に授業計画を作った
物理分野 伊藤 紀章(北海道岩内高等学校)
本発表では、英国のBEST教材を活用し、高校物理における生徒のもつ素朴概念に焦点を当てた授業実践を紹介する。授業では「①診断的問題」「②演示実験」「③ピア・インストラクション」という3つの手法を通じて、生徒の誤概念を把握し、科学的概念への変容を促した。通信制高校での実践も踏まえ、生徒の理解の出発点に応じた教材設計の重要性を示す。あわせて、日本の高校カリキュラムとの整合や、今後の展望として日本版BESTの開発可能性にも言及する。
生物分野 寺野 清明(洛南高等学校・同附属中学校)
中学2年生の3学期に、BESTの教材から2つ選んで、実際に授業を行いました。翻訳されていない状態のまま行いました。なぜその教材を選んだのか、BESTの教材を使った場合、どのように生徒が取り組むのかについて、資料は少ないですがご紹介できればと考えております。
2回ほど授業で扱ってみた感想
・生徒と教員䛾、前提知識䛾差を埋める教材が いくつかあって、非常に有用。
教えづらさを感じたら、BEST䛾教材を漁ってみよう。
・翻訳䛿した方が良い

小学校鍛治 裕之(函館市立美原小学校)
本発表では、小学校理科「月と星」の単元において、ヨーク大学のBESTの観点を取り入れた授業計画と、それを発展させた科学イベント出展の計画について報告する。授業では、児童が自己調整的に学べる場を構築し、観察・記録・考察を主体的に進める学習展開を構想している。また、授業で得られた知見を基に、教員側が科学イベントへの出展を計画しており、教室と地域社会をつなぐサイエンスコミュニケーションの可能性について検討を進めている。現在、授業計画とイベント設計を並行して構築中である。

―――― 第 4 部(17:20〜18:00)――――
総合討論 「BEST を使って授業をどう変えるか、日本版BEST をどう創るか」
司会  古月徳磨(田園調布雙葉中学高等学校) 緒方 則彦(長崎県立大村高等学校)

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